有段者の心得 横田哲志

 

 私にとって有段者になる上で必要な心得と は「流れを掴む事」を意識する事です。 私が合気道を始めるきっかけは、武道好き だった父親に薦められ稽古を見学に行った事 から始まります。当時同じ小学校の先輩が楽 しそうに稽古に励んでおり、その場で稽古に 参加させてもらい、やってみたい気持ちが強 くなりその場で即決し習い始めました。

 

 中学 生になり一般クラスに入り一般クラスと子供 クラスの大きな差を痛感しました。子供クラ スでは「型としてのかたち」が出来ていれば よかったのが「技」として出来なければなり ませんでした。 一般クラスで習得する「技」の種類も増え 難易度も上がっていきました。有段者の方々 の技を拝見する中で自分との相違点を分析す ると、流れるような無駄のない動きをしてい る事に気が付きました。

 

 合気道の神髄は、古くから自然を敬い共存 共生し「気」の流れを自然に身に取り込むこ とだという事を再認識したのです。「流れを 掴む事」は稽古を行う上で意識すべき事だと 考えました。とても難しい事だと思いますが 常に意識して稽古に取り組み、技の中にある 流れを自分で気づき、流れに沿うように技を 会得し、また、受けも出来るように精進して いきたいと考えております。