弐段受験課題

 

有段者の心得

 

諏訪道場   山口 淳史

 

私が合気道に出会ったのは、40歳になって間もない頃でした。そのきっかけとなったのが、テレビドラマ化もされた「ハンチョウ 安積班シリーズ」をはじめ、様々なジャンンルの小説を書かれている今野 敏氏の作品のひとつ「惣角流浪」という小説でした。

 

その小説は、会津坂下に生まれた「武田惣角」という武士の人生を書き記したもので、明治の動乱期、武士として生きる事が出来なくなった惣角が、悩み苦しみ、結果として生み出したものが「大東流合気柔術」となった。という物語だったと記憶しています。

 

私がその物語の中で非常に興味を持った事。それは、元会津家老保科近悳が、惣角に御式内を教授する中で、「これがつかむという事だ」と言った件の言葉でした。私はその内容に非常に興味を持ち、今私が置かれている環境の中で、どうにか体験できないかと考え、様々な情報を集め、難しい系譜の事はよく分かりませんが、ようやく合気道に辿りつく事が出来ました。

 

私は現在、合気道諏訪道場に在籍しています。入門してから5年が経過しました。週2日程度ではありますが稽古に励んでいます。きっかけは極々平凡な理由でしたが、諏訪先生のご指導を受け、また同門の皆様のご協力をいただき、何とか少しづつ成長しています。これからも合気道の教えである「和合」を意識しながら稽古に励み、普段の生活にもその考えを生かし、より良い人生を過ごしていきたいと考えています。

 

最後になりますが、この「有段者の心得」、技や間合いなどについては触れていません。私はまだ、そういった事を語れるほど合気道の事を理解していないと思っているからです。

 

今回の弐段の審査に合格して、次回三段の審査を受ける際には、それらについて少しでも語れる様、日々精進していきたいと思っています。

 

 

 

以上、有難うございました。