有段者の心得

                                         加藤 慶

有段者として必要なものは2つある。

1つ目は落ち着き。合気道では人の体の構造を元に力を入れる方向や場所などが考えられており、そのようなことを正確に行うにはやはり落ち着く必要がある。

そうしなければどうしても焦ってしまい、上手く技が決まらなくなってしまう。合気道は相手の攻撃に対し受け身になる武道であり、もし技が失敗してしまっては相手に簡単に劣ってしまう。そうならないためにも落ち着くことは重要である。

落ち着きを持つためには反復練習することが重要であり、技への理解も深めることができ、正確に技を行いやすくなるだろう。

2つ目は人に教える能力。段を持つことは段を持たない者に対して模範となり、 その者も段を持てるように手助けする役割を持つことになる。その役割の中でそれまで積んできた自身の経験を用いて、技において大切なことや注意するべきこと、技でどのようなことを狙っているのかなどを伝えなければならない。

しかし、間違えを教えてしまったり、誤解を産んでしまっては混乱が生じてしまい、そのまま誤った方法で技を進めてしまうようになってしまう。だからこそ正しく、分かりやすく教える必要があり、普段から教えられるようにしておくべきである。

 

まだ私には落ち着きがなく、技を忘れたりした時は焦ってしまうことが多いし、人に教える能力もあまりなく、まだ有段者とは遠い状態かもしれない。しかし、有段者としてふさわしくなることを目標に日々鍛錬をし、自信を高めることこそが有段者になるにあたって最も必要なことなのかもしれない。    

私はこの検定が終わったあとは受験がある。なので暫くは合気道の稽古は出られないが、出れない間も感覚を忘れないようにしていきたい。